「昔と同じように食事を減らしても、なかなか痩せなくなった」
「体重はそれほど重くないのに、お腹まわりや体脂肪が気になる」
「痩せたいけれど、年齢的に筋肉まで落ちてしまわないか心配」
60代になると、このようなお悩みを持つ女性は少なくありません。
実は、この年代のダイエットで大切なのは、体重を何kg減らしたかだけではありません。
体脂肪、筋肉量、筋力、食事量、活動量、血圧・血糖・脂質などの健康状態、そして「これからも自分の足で動ける身体」を総合的に考える必要があります。
今回は、江東区のパーソナルトレーニングジムSAMONAで実際に食事・運動指導を行っている60代女性の事例をもとに、「60代からのダイエットで本当に大切なこと」を解説します。
※本記事の事例はご本人の指導記録をもとに、個人が特定されないよう一部表現を調整しています。また、体組成計の数値は測定条件や水分量などによって変動するため、単一の測定値のみで医学的な判断を行うものではありません。
【目次】
- 「体重は標準なのに体脂肪が気になる」という60代女性のご相談
- 60代女性は「体重」より「身体の中身」が重要になる
- 今回のダイエットで目指したのは「体重を減らすこと」だけではありません
- 実際にどのように食事を変えたのか
- 60代だからといって「炭水化物を抜く」必要はありません
- タンパク質は「筋肉を守りながら痩せる」ために重視
- ウォーキングは続ける。でも「歩くだけ」にしない
- 結果|57kg・体脂肪率33%から、52.8kg・25.5%へ
- ここからさらに50kgまで落とせば「成功」なのか?
- 60代のダイエットで怖いのは「痩せないこと」だけではない
- 「腰や膝が気になる」「疲れやすい」も体重だけの問題ではありません
- SAMONAが考える60代からのダイエット
- 江東区・大島・住吉で「健康的に痩せたい」と考えている方へ
- よくある質問
- まとめ|60代からは「何kg痩せるか」より「どんな身体になるか」
「体重は標準なのに体脂肪が気になる」という60代女性のご相談
今回ご紹介するのは63歳の女性です。
身長は156cm。
指導開始時は、
体重57.0kg
体脂肪率33.0%
でした。
BMIを計算すると約23.4です。
日本ではBMI25以上が「肥満」と判定されるため、この方はBMIだけを見ると肥満には該当しません。厚生労働省および日本肥満学会でも、日本ではBMI25以上を肥満としています。
では、
「BMIが正常なら何も問題ないのでしょうか?」
答えは、必ずしもそうではありません。
BMIは身長と体重から計算する指標なので、その体重の内訳が「筋肉なのか、脂肪なのか」までは判断できません。
そのためSAMONAでは、体重だけを見るのではなく、
• 体脂肪率や体組成
• 筋力や身体機能
• 日常の活動量
• 普段の食事内容
• ウエストまわりの変化
• 睡眠や疲労感
• トレーニング時の動き
• 健康診断の血糖・血圧・脂質など
を組み合わせて身体を見ていきます。
60代女性は「体重」より「身体の中身」が重要になる
女性の身体は、更年期から閉経後にかけて大きく変化します。
もちろん個人差はありますが、研究では閉経移行期に脂肪量が増加しやすく、同時に除脂肪量が低下する傾向が報告されています。
また、体重そのものが大きく変わらなくても、脂肪が腹部・内臓周辺へ移動するなど、脂肪のつき方が変化する可能性も指摘されています。
つまり、
「体重は昔とほとんど変わっていないのに、お腹まわりだけ変わってきた」
ということは十分に起こり得ます。
ここで注意したいのが、
「体重が重い=不健康」
「体重が軽い=健康」
とは限らないということです。
内臓脂肪の蓄積に高血圧、高血糖、脂質異常などが重なると、将来的な生活習慣病リスクにも関係します。
ただし、体脂肪率が高いだけで「糖尿病」「メタボリックシンドローム」などと判断することはできません。
健康診断などで血糖・HbA1c・中性脂肪・HDLコレステロール・LDLコレステロール・血圧・腹囲などを確認することも重要です。
今回のダイエットで目指したのは「体重を減らすこと」だけではありません
当初は「50kgを目指したい」という目標がありました。
しかし、60代のダイエットでは、
目標体重まで落とすことそのものが最優先ではありません。
食事を極端に減らせば、短期間で体重は落ちるかもしれません。
ただし、その中に筋肉の減少が多く含まれてしまえば、長期的には必ずしも良い結果とは言えません。
筋肉は、
身体を動かす
姿勢を保つ
階段を上る
買い物へ行く
旅行を楽しむ
転倒を防ぐ
といった日常生活を支える非常に重要な組織です。
加齢に伴って筋肉量、筋力、身体機能が低下する「サルコペニア」も、高齢期の健康を考えるうえでは重要な問題です。
アジアのサルコペニア診断基準を示すAsian Working Group for Sarcopenia(AWGS)でも、筋肉量だけではなく筋力と身体機能を重要な評価項目としています。
だからこそ、SAMONAでは、
「何kg痩せたか」ではなく、「何を減らし、何を残したか」
を重要視しています。
実際にどのように食事を変えたのか
今回のケースで行ったのは、極端な糖質制限でも、断食でもありません。
むしろ、
「必要なものはしっかり食べながら、余分なものを整理する」
という考え方です。
例えば朝食では、
キャベツ、ブロッコリー、かぼちゃ、ツナ、ゆで卵、無糖ヨーグルト、ブルーベリーなど。
昼食は社食を利用することが多いため、毎回完璧なメニューを求めるのではなく、その日の選択肢の中から魚・肉・大豆製品などを中心に選びます。
揚げ物しかない日は無理に食べず別の料理を選ぶこともありますが、逆に「一度揚げ物を食べたら失敗」という考え方もしません。
夕食では、
鶏むね肉、豚もも肉、マグロ、魚、豆腐、納豆、きのこ、海藻、野菜などを組み合わせます。
玄米を75〜80g程度食べる日もあれば、活動量や1日全体の食事量によって主食を調整することもあります。
トレーニング前には鮭のおにぎりを取り入れることもあります。
ここが重要です。
60代だからといって「炭水化物を抜く」必要はありません
ダイエットというと、
「夜はお米を食べない」
「糖質はできるだけ減らす」
と考える方もいます。
しかしSAMONAでは、夕食の炭水化物だけを特別扱いしていません。
重要なのは、
1日全体のエネルギー摂取量、活動量、トレーニング内容、空腹感、疲労、睡眠などを見ながら調整することです。
トレーニングを行う日や活動量の多い日は、炭水化物を適切に摂った方が運動の質を維持しやすいこともあります。
逆に活動量が少なく、すでに朝昼で十分摂取しているのであれば、夕食の主食量を少なくすることもあります。
つまり、
「夜だから食べない」のではなく、「その人に必要かどうか」で決める。
これが基本的な考え方です。
タンパク質は「筋肉を守りながら痩せる」ために重視
今回の食事指導で特に重視したものの一つがタンパク質です。
目安としては、経過に合わせながら1日85〜90g前後を狙っています。
52〜55kg前後の体重に対すると、およそ体重1kgあたり1.6g前後です。
これは「1.6g/kgを食べれば誰でも必ず筋肉が増える」という意味ではありません。
健康な成人のレジスタンストレーニング研究をまとめたメタ解析では、筋肥大に対するタンパク質摂取の効果は1日約1.6g/kg付近で頭打ちになる傾向が報告されています。
また、減量中の中高年女性では、単純にタンパク質を増やすだけでなく、筋力トレーニングと組み合わせて筋肉を守ることが重要です。高齢女性を対象とした研究でも、減量時のレジスタンストレーニングが除脂肪量の維持に役立つ可能性が示されています。
そのため、
食事だけ頑張る。
運動だけ頑張る。
ではなく、
食事 × 筋力トレーニング
をセットで考えています。
※腎機能などに問題がある場合、高タンパク食が適さないことがあります。既往歴や健康診断の結果によっては医師・管理栄養士等への相談が必要です。
ウォーキングは続ける。でも「歩くだけ」にしない
この方は日常的に40〜55分程度のウォーキングを継続しています。
日によっては90分以上歩くこともあります。
さらに、
尿もれ予防を意識した運動
自重でのスクワット系運動
腕立て系エクササイズ
ストレッチ
なども継続。
そしてSAMONAでパーソナルトレーニングを実施しています。
ウォーキングは非常に良い運動です。
しかし60代以降では、
「たくさん歩いているから筋肉も十分」
とは限りません。
ウォーキングと筋力トレーニングでは身体への刺激が異なるからです。
サルコペニア対策でも運動、特に筋力トレーニングは重要な介入の一つとされています。
そのため、
歩くことで活動量を確保しながら、筋力トレーニングによって筋肉に刺激を入れる。
この2つを役割分担させています。
結果|57kg・体脂肪率33%から、52.8kg・25.5%へ
指導開始時(2026年8月3日)は、
57.0kg
体脂肪率33.0%
でした。
直近の測定(2026年10月5日)では、
52.8kg
体脂肪率25.5%
となっています。
変化量としては、
体重 −4.2kg
体脂肪率 −7.5ポイント
です。
ここだけを見ると、
「4.2kgも痩せた」
と思われるかもしれません。
しかし私たちがより注目しているのは、
体重と一緒に体脂肪率もしっかり低下していること
です。
体組成計は体内水分量、食事、運動、測定時間などでも数値が変わるため、体脂肪率25.5%という1回の測定値だけで身体の変化を断定することはできません。
そのためSAMONAでは可能な限り同じ条件で継続的に測定し、
〇 体重
〇 体脂肪率
〇 見た目
〇 食事
〇 トレーニング
〇 体調
〇 身体機能
を合わせて経過を判断します。
ここからさらに50kgまで落とせば「成功」なのか?
今回、とても大切なのがこの部分です。
開始時には50kgという目標がありました。
しかし現在52.8kg・156cmなので、BMIは約21.7。
BMI22を基準に計算した標準体重は約53.5kgです。
つまり現在は、すでに標準体重に非常に近いところまで来ています。
この段階で、
「最初に50kgと決めたから、何が何でもあと2.8kg落とす」
という指導はしません。
ここからは、
〇 体脂肪をさらに落とす必要があるのか
〇 筋肉を増やした方がいいのか
〇 現在の食事量を維持した方がいいのか
〇 トレーニングの強度を高めるべきなのか
〇 疲労や空腹が増えていないか
などを再評価します。
これが非常に重要です。
ダイエットでは、最初に決めた目標体重に固執してしまうことがあります。
しかし身体は常に変化しています。
目標も身体の変化に合わせて再設定するべきです。
60代のダイエットで怖いのは「痩せないこと」だけではない
私たちが60代以降の方を指導するときに避けたいのは、
「痩せることだけを優先して、食べなさすぎる状態になること」
です。
食事を極端に減らして体重が落ちても、
筋力が低下する
疲れやすくなる
トレーニングの質が落ちる
日常の活動量が減る
という状態になれば、本来目指していた「健康になる」という目的から離れてしまいます。
60代からの身体づくりでは、
体重を減らすことより、10年後も動ける身体をつくること。
この視点が非常に大切だと考えています。
「腰や膝が気になる」「疲れやすい」も体重だけの問題ではありません
60代になると、
「最近、階段がしんどい」
「長く歩くと疲れる」
「腰や膝に不安がある」
「立ち上がるときに以前より力が必要になった」
という身体の変化を感じる方も増えてきます。
これらをすべて「年齢のせい」と決めつける必要はありません。
筋力、関節可動域、姿勢、運動習慣、体重、睡眠、栄養状態など、さまざまな要素が関係します。
日本整形外科学会では、筋肉・骨・関節などの運動器の機能が低下し、「立つ」「歩く」といった移動機能が低下した状態をロコモティブシンドロームとしています。
SAMONAがパーソナルトレーニングだけでなく、身体の評価を重視している理由もここにあります。
体重だけを管理するのではなく、
「痛みなく、動ける身体をつくりながら体組成を改善する」
ことを目指しています。
こんな60代女性は、一度「体重以外」も確認してみてください
次のような変化がある場合は、体重計の数字だけではなく身体全体を見直すきっかけにしてみてください。
・ 体重は変わっていないのに、お腹まわりが大きくなった
・ 以前より体脂肪率が高くなった
・ 食事を減らしているのに痩せない
・ ダイエットすると疲れやすくなる
・ 階段や立ち上がりが以前よりつらい
・ ウォーキングはしているが筋力に自信がない
・ 腰・膝・肩など身体の不調も気になっている
・健康診断の血糖・血圧・コレステロールが気になり始めた
・ 50代〜60代になって昔のダイエット方法が合わなくなってきた
当てはまったからといって病気という意味ではありません。
ただ、
「もっと食事を減らせばいい」
と自己流で進める前に、食事・運動・身体機能・健康状態を一度整理してみる価値はあります。
SAMONAが考える60代からのダイエット
私たちはダイエットを、
「体重計の数字を小さくすること」
とは考えていません。
目指したいのは、
余分な体脂肪を減らし、必要な筋肉を守り、これから先も動ける身体をつくること。
そのためSAMONAでは、食事だけ、トレーニングだけを見るのではなく、
体組成 × 食事 × 筋力 × 動作 × 日常生活
を一緒に見ていきます。
毎日完璧な食事をする必要もありません。
外食する日もあれば、社食しか選べない日もあります。
家族との食事もあります。
忙しくて運動できない日もあります。
重要なのは、
「続けられない100点」ではなく、「続けられる80点」を積み重ねることです。
今回の方も、特別な食品だけを食べたわけでも、毎日長時間トレーニングしたわけでもありません。
普段の生活の中で、
「今日は何を選ぶか」
「今日はどれくらい動くか」
を少しずつ整えてきました。
その積み重ねが身体の変化につながっています。
江東区・大島・住吉で「健康的に痩せたい」と考えている方へ
江東区の大島・住吉にあるパーソナルトレーニングジムSAMONAでは、単純に体重を落とすだけのダイエットではなく、体脂肪・筋肉・食事・運動・身体の状態を確認したうえで、その方に必要な方法を考えます。
特に、
「50代・60代になって痩せにくくなった」
「体重より体脂肪やお腹まわりが気になる」
「筋肉を落とさずにダイエットしたい」
「腰や膝など身体に不安があって運動するのが怖い」
「健康診断をきっかけに運動を始めたい」
という方は、一度ご相談ください。
SAMONAは整骨院とパーソナルトレーニングジムを併設しているため、身体の痛みや動きも確認しながら、必要に応じてトレーニングへつなげていくことができます。
大島駅・住吉駅周辺で、
「ただ痩せるのではなく、これからの健康のために身体を変えたい」
という方をサポートしています。
よくある質問
Q. 60代でもダイエットはできますか?
可能です。ただし若い頃と同じ方法で食事量だけを大きく減らすのではなく、筋肉・活動量・栄養状態を考えながら進めることが重要です。
Q. ウォーキングだけではダメですか?
ウォーキングはとても良い運動です。ただ、加齢に伴う筋力低下への対策を考えると、可能な範囲で筋力トレーニングも組み合わせることをおすすめします。
Q. 夜は炭水化物を抜いた方が痩せますか?
「夜だから必ず抜く」という必要はありません。1日全体の摂取量、活動量、トレーニング、空腹感などから調整します。
Q. 体脂肪率が高ければ病気なのでしょうか?
体脂肪率だけで病気を診断することはできません。血圧・血糖・脂質・腹囲・既往歴などを含めて評価する必要があります。健康診断で異常を指摘されている場合は、まず医療機関へご相談ください。
Q. 何kgまで痩せればいいですか?
適切な目標は人によって異なります。体重だけでなく、体脂肪、筋力、健康状態、運動習慣などから判断することが重要です。
まとめ|60代からは「何kg痩せるか」より「どんな身体になるか」
今回ご紹介した60代女性は、
57.0kg・体脂肪率33.0%から、52.8kg・25.5%へ
身体が変化してきました。
しかし、私たちが最も大切だと考えているのは「4.2kg減った」という結果だけではありません。
食事を極端に減らさず、タンパク質を確保し、必要に応じて炭水化物も摂り、ウォーキングと筋力トレーニングを続けながら身体を変えてきたことです。
そしてこれからは、
さらに体重を落とすことが本当に必要なのか
を改めて評価していきます。
60代からのダイエットでは、
体重を減らすことをゴールにするのではなく、筋肉を守りながら余分な脂肪を減らし、10年後も自分の足で動ける身体をつくる。
それが、SAMONAが考える健康的なダイエットです。
※本記事は一般的な健康情報および実際の指導事例を紹介するもので、特定の疾患の診断・治療を目的としたものではありません。糖尿病、高血圧、脂質異常症、腎疾患、心疾患などで治療中の方や、健康診断で異常を指摘されている方は、医師・管理栄養士等の医療専門職と相談しながら食事・運動を行ってください。
東京都江東区大島6ー9ー12 アプツ大島1階
パーソナルトレーニングサモーナ 大島駅店
整骨院・整体院に併設された数少ないパーソナルトレーニングジム
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